キーボードの他にもゲームパッドがついていて機能が充実しているため、
ゲームができるモバイルPCとして人気なGPD WINですが、
OSがWindows10で画面のサイズが1280×720と中途半端な解像度が災いをして
ゲームが出来るまで時間がかかってしまいがち。
さまざまなトラブルを乗り越えてようやくゲーム機として活躍する上級者向けのPC
なのです。
そんなGPD WINを使いこなして何日経過しましたので、
気が付いたことをレビューしていきます。
大きさ、重量
本体の大きさは5.5インチ(155 × 96 × 22 mm)となっており
ニンテンドー3DSLLとほぼ同等の大きさです。
特に大きすぎるわけでもなく、外出先でも簡単に持ち運びできそうです。
重さも8インチタブレットよりも軽い300gとなっているため、
長時間ゲームをしていてもあまり疲れません。
この大きさでキーボードとゲームパッドがついているのですから素晴らしいですね。
耐久性
まだ、使用時間が少ないのではっきりとは言えませんが、普通のノートPC並みと思っておけばいいと思います。
ただ、一度落としてしまうと一発で壊れてしまうのではないかと不安があります。
アルミシェル版では耐久性があがっているといわれていますが、
画面側だけ加工しているのであまり変わらないと思っておいたほうがいいです。
本体を保護するBODY GUARDIANがAmazonで購入できるので、不安があれば装着しておくといいでしょう。
※こちらの商品はプラスチック版では上のケースを付けることが出来ません。
下側はどのGPD WINでも問題なく装着できます。
インターフェース
USB3.0 Type-C、USB3.0、miniHDMI、イヤホン端子、microSDスロットと
小型PCの割には充実しています。
miniHDMIとUSB3.0 Type-Cの端子は形状が非常によく似ているため、個人的にはUSB端子とminiHDMIの場所が逆でしたら良かったですね。
実際、つける端子を間違えて破壊してしまった事故も起きているようですので気を付けたい所。
最近発売したGPD WINですと、破損を防止するためかminiHDMI端子にキャップがついているので安全です。
MicroSDに関しては速度が非常に遅いです。
読み込みが激しいゲームをすると、すぐにクラッシュしたりプチフリを起こします。
ただ、動作に問題ないゲームもありUSB3.0も搭載されているため、
USB3.0 超小型メモリ128GB MUF-128BB/ECを購入してうまく使い分けていきましょう。
放熱性能
本体の温度は常にほんのりあたたかさを感じます。
バッテリーが熱くなっているわけではなく、マザーボードが熱を排出しきれていないため本体全体が熱くなってしまいがち。
一応ファンが回っているのですが、あまり効果がない上に、手でふさぐような形になってしまうので持ち方も工夫しなければなりません。
CPUをフル稼働させると70℃以上まで温度があがってしまうので、時々大丈夫か?と不安が頭をよぎります。
温度をチェックできるフリーソフトを入れておくと安心です。
CPU、GPUの使用率と温度をゲーム中に表示できる「Afterburner」
ゲームパッド、キーボード
意外にもゲームパッドは使いやすかったです。
L1とR1はグラグラしていてちょっと不安ですが、それ以外のボタンは安っぽいわけでもなくいい感じに仕上がっています。
耐久性能がどの程度かはわかりませんが、激しくボタンを連射するゲームは控えたほうがいいかも。
GPD WINのパッドはマウスを操作するのにも問題はなくゲーム以外の用途でも活躍することが期待できます。
スイッチでDirectinput、マウスモード、Xinputと簡単に切り替えられることが出来るのポイント。
キーボードはキー同士の間隔がないため、誤入力がどうしても多くなってしまいますが、これは大きさの都合上仕方のないことですね。
キーを押す感覚はプチプチしていて私は嫌いではないです。
ゲームのプレイについて
GPD WIN自体がクセの強い端末なので、ゲームがまともにできるようになるまでは時間がかかります。
エミュレーターは以外にも動作率が高めなのですが、一般ゲーム、同人ゲームをプレイするとなると、普通にプレイするには工夫が必要だったりします。
普通に起動できれば問題ないですが・・・。
・新しいゲーム、古いゲームにかかわらずゲームが起動しないことがある
OSとの相性が問題の場合がほとんどです。
古いDirectXが入っていないときにも発生しますし、解像度が問題の可能性があります。
・ゲームが起動するが、正常にうつらない
画面の解像度の問題でフルスクリーンでは何も映らない場合があります。
Creator updateをしてしまうと画面の右端が切れてしまう問題が発生して、
プレイできないゲームが増えるため、アップデートしないように。
一応解決する方法はありますので、別ページにて解説しています。
GPD Winゲームのフルスクリーン時に画面右側が切れる症状の対処方法。
GPD WINのゲームに関してはいろいろ実験して、別記事にてまとめてあるので参考にしてください。
GPD WINでエミュレーターはどの程度動くのか?
GPD Winで「cod」「bf4」「pubg」のようなFPSゲームは動くのか?
GPDWINで同人ゲームをプレイしよう!動作確認リストまとめ
コストパフォーマンス
結構いろんな機能を詰め込んでいるGPD WINですが、非常にコストパフォーマンスが高いです。
同じ性能のCPUを搭載しているSurface3は少し不安定な部分があるので、
同じような価格で購入することが出来るGPD WINはとても魅力的。
さらに、一部パーツを別売りで販売しているところもあるため、
知識があれば自分で修理することが可能。
メーカーに頼むよりも低価格で済みます。
GPD WINは使い慣れるまでが大変な分、Z8750が3万~4万で購入できるのは非常にありがたいですね。
すでにいろいろな通販サイトで輸入販売をしているので海外サイトで購入する必要はありません。
GPD WINを購入したいのであれば、返品の対応をしてくれて比較的発送が早いAmazonをオススメします。
総評
ゲーム向けなのに、ゲーム目的で購入してしまうと痛い目を見るのがGPD WINである。
プレイしたいゲームがあるユーザーよりも、とりあえず小さいPCでゲームを動かしたいと思っているユーザー向けかもしれない。
想像通りに動かないということを理解しておこう。
もちろん、起動しなかったりしても対策をすればなんとかできる場合も多いのであえて冒険するのもあり。
ゲームパッドの出来は非常によく、搭載しているPCは今のところ存在していない為
いろんなゲームをプレイする方はもちろん、パソコンを手軽に持ち運びたいという方にも
ぜひ1台は持っておいてほしい端末です。